BlueStacksは仮想PCやAndroid SDKのように仮想端末をPC上に作り、その中でOSを起動するような仕組みではなくAndroidのアプリのみをWindows上で動作させるソフトで一般的な仮想PCやエミュレータと違い快適にアプリを動作させる事が出来ます。
もちろん実機のように全てのアプリを完全に動作させる事が出来る訳ではありませんが、Android端末を所有していない方のAndroidアプリの使用や所有している方が実機にインストールする前の動作チェック等に利用出来ます。
BlueStacksのダウンロードは公式サイトのトップページから行えます。見ての通り現在はWindows版の他にMac版もありどちらもBeta版となっています。
インストーラを実行するとインストール画面が起動し、下部にインストールの進行状況が表示されます。インストールが完全に完了する前にBlueStacksの画面がフルスクリーンで起動しますが、画面下部の一番右にあるボタンでフルスクリーンを解除してウインドウモードに出来ます。
BlueStacks内の画面やアプリの操作はマウスやキーボードを使用出来ますがAndroid特有の操作は画面最下部のボタンで行います。左から「戻る」ボタンは一つ前の操作や前の画面を表示、「メニュー」ボタンはアプリのメニューを表示、「ホーム」ボタンはホーム画面を表示、「設定」ボタンはBlueStacksの設定画面を表示、「ウインドウ」ボタンはフルスクリーンとウインドウモードの切り替えに使用します。BlueStacksインストール後は最初に設定ボタンから設定画面を開きアカウントの登録を行っておきましょう。
設定画面を開いたら「アカウントの管理」で所有しているGoogleアカウントの登録や所有していない場合にアカウントの作成を行えます。ここでGoogleアカウントを登録しておく事でアプリのダウンロードやアプリ配布サイトにスムーズにログインする事が出来ます。
他、クラウド接続は所有しているAndroid端末にインストールしているアプリと同期を行う設定で、言語の変更は標準で日本語になっている筈なので設定不要、キーボード設定は入力途中で中国語?が入力候補に表示された場合に邪魔であれば設定からオフに出来ます。
日本語入力に関しては標準でサポートされていませんが、後から日本語入力アプリをインストールする事でソフトウェアキーボードを使って日本語入力が行えます。又、入力はPCの物理キーボードで行えますが「@」のような一部の特殊文字が入力出来ない場合は入力欄でダブルクリックしてソフトウェアキーボードを表示して入力が出来ます。
BlueStacksのホーム画面には様々なアプリが表示されていますが表示されているアプリ全てがダウンロードとインストール出来る訳ではなく、最大のAndroidアプリダウンロードサイトのGoogle Playも残念ながら使用出来ません。
しかしBlueStacksには「Get jar」や「1Mobile Market」といったアプリ配布サイトが最初から利用出来るようになっているので、これらのサイトを利用してアプリをダウンロード/インストール出来ます。
又、初期インストールされている複数のサイトからのアプリ検索機能は現在は私が使用した限り、殆ど機能しなかったので検索機能は当てにしない方が良いでしょう。他、インストールしたアプリが正常に動作しない場合はBlueStacksのトレイアイコンで右クリックしてメニューを出し「再スタート」でBlueStacksを再起動させると正常にアプリが動作する場合があります。
BlueStacksからはGoogle Playを利用出来ませんがWindows用のGoogle ChromeとChrome用の拡張でGoogle Playからアプリのインストーラ(apkファイル)をダウンロードする事が出来る裏技的な方法があります。
手順としてはChromeをインストール後にAPK Downloaderという拡張をChromeにインストールします。APK Downloaderは通常の方法ではインストール出来ないのでメニューの「ツール」から「拡張機能」を開き、その画面にドロップする事でインストールが行えます。
APK Downloaderの設定の前にBlueStacksにDevice IDをインストールしておきIDをメモしておきます。因みにDevice IDはBlueStacksに初期インストールされている1Mobile Marketからダウンロード出来ます。
APK Downloaderのオプションを開きGoogleアカウントの情報とメモしておいたデバイスのIDを入力して「Save」ボタンで登録します。更に「Show advanced settings」のリンクをクリックして国を選択します。
設定が完了したらGoogle Playでダウンロードしたい目的のアプリのあるページを表示します。Chromeのアドレスバーの右端にAPK Downloaderのマークが表示されている筈なのでクリックすると新規タブが開きダウンロードが始まります。
言うまでもありませんが有料アプリはダウンロード出来ません。又、無料アプリであってもダウンロード出来ないアプリがいくつかあるようです。
注意としてAPK Downloaderはセキュリティー上のリスクがある事が作者サイトに掲載されているので、不要になったらアンインストールしておいて下さい。ダウンロードが完了したapkファイルはBlueStacksのインストール時に関連付けされているので、ダブルクリックして実行するだけでBlueStacks内にインストールされます。
下にはBlueStacksにアプリをインストールして動作を調べた結果を少しばかりですが記載しておきます。
アプリ名 | 概要 | 動作 |
Google 日本語入力 | 賢い日本語入力が出来るAndroid版ソフトウェアキーボード | ○ |
パズル&ドラゴンズ | TV CMでお馴染みの人気パズルゲーム | × |
Firefox | 人気ウェブブラウザのAndroid版 | ○ |
radiko | IPサイマルラジオのAndroid版公式プレイヤー | × |
Raziko | 予約録音機能を持つradikoプレイヤー | ○ |
Twonky Beam | DTCP-IPに対応する無料DLNAプレイヤー | △ |
ES ファイルエクスプローラー | アプリのバックアップも出来るファイルマネージャ | ○ | Device ID | インストールしたAndroid端末のIDを表示 | ○ |
動作に○としているアプリは完全に動作した物で×は起動自体無理だった物、Twonky Beamは起動自体問題ありませんでしたがサーバーが見付けられなかったので△としました。Razikoに関しては単独では動作せずradikoのインストールが必要なのですがインストールしたradiko自体は使用出来なくてもRazikoは録音機能も含め動作しました。