大量の動画ファイルを管理するのに最適なソフトはkodi。レビューページはこちら。元々はXBMCという名称で開発されていましたが、現在はWindows以外にMacやLinux、Android用も用意されており、動画ファイルの管理以外にメディアプレイヤーも内蔵されています。内蔵プレイヤーは今まで再生出来なかったファイルが無かったと言えるぐらい多種多様なファイルに対応、スキンも豊富に配布されておりある程度はユーザが細かく動作を設定する事が出来ます。DLNA機能もありホームネットワーク経由でメディアファイルの再生が出来たりプラグインを使って機能を増やす事も可能。
欠点としては設定が非常に分かりにくい事と内蔵プレイヤーはメディアファイルの形式によっては動作が鈍い事。但しプレイヤーは内蔵されている物以外に別のプレイヤーに差し替える事も出来ます。
まずkodiのダウンロードから。公式のダウンロードページの中央辺りにOSのアイコンがあるので、そこをクリック。WindowsをクリックするとStore版、64ビット版、32ビット版の選択画面が表示されます。Store版は内部をいじるのが難しくなっているので64ビット版か32ビット版がお勧め。インストール後に起動すると画面は英語になっている筈です。またマウス操作がちょっと特殊でマウスの左クリックは選択、右クリックで前に戻ります。まずは画面を日本語化しますが注意が必要で先にフォントの設定を代えておかないと文字化けします。
ホーム画面にある歯車のアイコンをクリックして設定画面を表示。「Interface」を選択、画面左下にある設定項目の表示を「Expert」に変更、これを変更しておかないと表示されない設定欄があります。「Skin」の欄にある「Font」を選んで「Arial based」に変更。その後、「Regional」の欄にある「Language」から「Japanese」を選択。言語ファイルがダウンロードされ画面が日本語化されます。日本語化後、「スキン」の欄にある「Configure skin」「メインメニューアイテム」からメインメニューに表示されるメニューを有効化、無効化出来ます。使わない機能のメニューはここで無効にして整理。
設定が沢山あるのでどこに何があるのかを探すのが難しいのですが、私の場合だと最初の設定メニューの「システム」から「ディスプレイ」の欄にある「表示モード」を「ウィンドウ化」から「フルスクリーン」に、「メディア」から「一般」の欄にある「ソースを追加ボタンを表示」を有効、同じ欄にある「ファイル名変更、削除許可」の有効、「サービス」から「UPnP/DLNA」の欄にある「Enable UPnP supoport」とその下の各機能も有効化しています。kodiの内蔵プレイヤーを使用する場合は「プレイヤー」からスキップの間隔なども変更出来ますが、通常のメディアプレイヤーほどは満足に設定出来ないかもしれません。
kodiは内蔵されているプレイヤー以外にも外部プレイヤーを使う事が出来ます。私の場合はMPC-BEを使用しているので、それを前提にして話を進めていきます。kodiで外部プレイヤーを使用する場合はインストールしているフォルダ内の「system」にある「playercorefactory.xml」ファイルを編集します。編集前に必ずこのファイルをコピーしてバックアップしておいてください。また、編集後は必ず文字コードをUTF-8で保存する必要があります。
私も完全に内容を理解している訳ではないので細かな説明は省略して記述例を下に掲載します。
上の赤文字の部分は使用する外部プレイヤーへのパス、下の赤文字の部分はそのプレイヤーを使用して再生するファイル形式の拡張子になります。因みにSMPlayerは何故か外部プレイヤーとして使用するとエラーが出ますがSMPlayer側の設定でビデオの出力ドライバーを規定から変更して「direct3D」などに変更すれば問題なく使用可能です。
かなり前からメディアプレイヤーはMPCを使用していましたが、本家の更新が止まっても派生のMPC-BEやMPC-Homecinemaは現在も開発が進められています。特徴としては殆どの動画形式のファイルを内蔵のコーデックで再生出来る他、非常に軽快に動作するのが特徴で性能の低い古いPCでも多くの動画を快適に視聴出来ます。そしてほぼ全部の操作に任意のキーを割り当てる事が出来ます。リモコンの数字ボタンなんかは用途が無くて使い道が少ないので、ここら辺に良く使いそうな機能を割り当てておくと便利。
起動時はフルスクリーンでメニューバーを表示しないといった設定も可能。kodiとの連携も完璧でDLNAでの動画再生も問題なく動作します。
メインPCとHTPCでファイルのやり取りを行う際、以前まで特別な設定は必要なかったのですがいつの間にか面倒な設定が必要になっています。まずコントロールパネルで「大きいアイコン」表示にしている場合、「プログラムと機能」、左メニューにある「Windowsの機能の有効化と無効化」をクリックして表示、「SMB 1.0/CIFS ファイル共有のサポート」にチェックを入れます。この後は一旦再起動が必要。共有するファイルはそのファイルが収められているフォルダを右クリックして「プロパティ」、共有タブにある「詳細な共有」から「このフォルダを共有する」にチェックを入れて適用。
ここまで3ページにわたってHTPCについて書いてきましたが、最後に消費電力について触れておきます。PCの消費電力や電気代は以前から気になっていたのですがしっかり調べた事は過去にありませんでした。そこでAmazonで購入した消費電力や電気代が調べられるエコキーパーを使って調査。私のHTPCだと起動時の消費電力は50W前後、アイドル時は大体27W前後、スリープ状態だと1W、累計56.2時間の使用で電気代は43.03円でした。電源を入れたり切ったりするより使わない時はスリープの方が意外に消費電力が少ないかも。
メインPCほどの使用時間ではないので最近の消費電力の低いCPUのPCなら電気代は気にする必要は無さそうですね。
それと1ページ目にも書いたように一般的な動画ファイルの視聴以外にnasneに録画したテレビ番組の視聴にもHTPCを使用しています。それに必要なソフトは色々と買いましたが軽快に動作するのがStationTV Link。但し欠点としてチャプタを読めないのでチャプタスキップでCMを飛ばせないのと予約録画や削除も出来ません。で、後からPC TV Plusを購入。nasneとの相性は抜群でほぼ全機能が使用可能ですが重いソフトだけにたまにフリーズする事があります。
これらのソフトは操作に通常のメディアプレイヤーとは異なるキーが割り当てられていますが、2ページ目に掲載したAutoHotkeyを駆使する事でリモコン操作出来るようにする事が出来ます。