まず最初に書いておくとフリーソフトではありません。ただPCやメディアドライブを購入するとバンドルされていたりするので直接購入していなくても使った事がある方は多いと思います。PowerDVD以外ではWinDVDが多いですよね。私も過去にBDドライブを購入した際にPowerDVDが付属していたので触った事があったのですが、PowerDVDには様々なエディションがありそれぞれ機能が違うのでバンドル品のPowerDVDではやりたい事が出来なかったという苦い経験があります。
今回は最新PowerDVD 16の最上位エディションに当たるUltraのライセンスを特別に頂いたので、Ultraの機能を基準にPowerDVD 16の魅力を書いていきます。余談ですが当サイトはソフトウェアの掲載依頼を受ける事が頻繁にあるのですが、掲載対象がフリーソフトである事を一つの条件としています。但し例外として有料ソフトの体験版相当でも期間制限なくある程度フリーソフトに近い感覚で使えるとか、PowerDVDのように私が特別興味を惹かれるソフトはこのような形で掲載するようにしています。念のため書いておくとCyberLink社様からお金を貰っている訳ではありませんが、約1万円相当のライセンスを貰っているので若干贔屓目の記事になっているかもしれません。
PowerDVDは複数のエディションに分けて販売されておりエディションごとにそれぞれ機能が異なります。機能差に関しては公式の比較表に記載されていますが最も安いStandardは実質DVDビデオ再生ソフトで、ProはBlu-rayビデオ再生ソフト、最上位のUltraはDTCP-IP対応のDLNA機能も含む全機能入りといった所です。他、LiveはUltraと同じ機能を契約期間使える特殊な販売形態になっています。
PowerDVDに興味がありどのエディションを購入しようか迷った場合、正直Standardは購入価値があるように思えません。DVD/BDビデオの観賞用ソフトとして使うならProでも良いのですがUltraとの差額がそれほど無いので私的にはUltra一択だと思います。PowerDVDと一般的なフリーのメディアプレイヤーソフトとの大きな違いは上のスクリーンショットにもあるように著作権保護されたメディアも再生する事が出来る所で、市販のDVD/BDビデオは勿論の事、録画したテレビ番組をDVD/BDにコピーした物も難なく再生する事が出来ます。
Ultraエディションで使える機能でPowerDVD最大の魅力はDTCP-IP対応のDLNA機能でしょう。私の場合はnasneを所有しているのでnasneで録画したテレビ番組をPowerDVDで観賞する事が出来ます。DTCP-IP対応DLNA機能を使ったテレビ番組の再生は過去にDiXiM Digital TV plusを使っていたのですが、動作が異常に重くて次第に使わなくなり最近までStationTV Linkを使っていました。他、nasne専用のPC TV Plusも体験版のみ使いましたがやはり重かったです。
StationTV Linkは自分が知る中では最もレスポンスが良いDTCP-IP対応DLNAソフトだったのですが、PowerDVD 16は更にその上をいきます。まずテレビの録画番組は著作権保護を目的に暗号化されている他にDLNAの場合はホームネットワーク経由でデータを送信しているのでプレイヤーが認識するのにそれなりの待ち時間が掛かる事が多いのですが、PowerDVD 16はStationTV Linkよりも著作権保護されたコンテンツの認識が速く、再生もほんの数秒程度で開始します。
プレイヤーの操作の反応も良くDLNAによるコンテンツの認識も速く再生が始まるまでの待ち時間が数秒程度と完全に今まで使っていたStationTV Linkを上回っています。過去のバージョンだとDLNA機能は結構重いと聞いていたのですが16は全然そんな事はなく私が知る限りでは最速プレイヤーですね。因みにライブチューナの反応もかなり速く下手すると古いテレビのチャンネルの切り替えより快適にテレビを観賞出来るかもしれません。
ここまで特殊な機能ばかり書いてきましたが、勿論一般的な動画、音楽、画像ファイルの再生も出来ます。プレイヤーの起動速度も再生も当初想像していたより快適に動作します。動画は音声にOgg Vorbisが使われているような特殊な物を除けば殆ど再生可能でした。DVD/BDのISOファイルは別途プラグインが必要ですが画面にドロップするとダイアログが表示されプラグインをインストールする事が出来ます。但しISOファイルは仮想ドライブ経由の再生になります。
他にテレビモードといった面白い機能もあり、PC用のリモコンがあればテレビ操作の感覚でリモコンを使って快適に操作出来ます。それ以外にYouTube動画の再生、専用のクラウド経由でアップロードした動画を観賞出来るサイバーリンククラウド機能もありメディアプレイヤーでやりたい事の殆どがPowerDVDで出来ると言っても過言ではありません。
ここまでちょっと褒め過ぎた節もあるので気付いた欠点を最後に書いておきます。私的に残念に思う部分として操作の融通が利かない所があります。ホットキーやマウス操作の設定では簡素ながらキー操作やマウス操作に動作を割り当てられますがユーザ好みに細かく動作を割り当てる事が出来ません。例えば方向キー右で10秒スキップ、左で10秒バックといった具合ですね。一応CtrlキーやAltキーとの組み合わせで近い事は出来るのですがスペースキーで一時停止/再生とかもっと細かくキーに様々な動作を割り当てる事が出来たら良かったのにと感じます。
もう一つ、過去の体験版からずっとそうなのですが一番動作を確認したいDTCP-IPのDLNA機能が体験版では利用出来ないんですよね。これらの機能は環境によって快適に使えるか否かが大きく違うので、以前から思ってた事ですが体験版でも動作を確認出来るようにしてほしいですね。